祖父はたいていのことは一人でできます。できないのは、買い物とか食事の支度とか掃除などです。さすがに階段の上り下りもできません。ですから、二階の部屋にいる間は私は自由になります。はじめはノートパソコンを購入することも考えたのですが、休職中の上に、いつまで、この状態が続くのかも分からず、それは止めました。
 そもそも、そうした体力も最初の頃にはありませんでした。
 私は祖父の寝る一階のベッドのちょうど真上に布団を敷きました。別に祖父に何かがあったらすぐに気づけるようにという配慮ではありません。もっと別の意味があったのです。
 私は全裸になり、自分の真下に祖父が寝ていることを想像しながら横になりました。そして、足を広げたりしました。オナニーもしました。あの堅物だった祖父が、自分の真上で孫にアソコを見せつけられ、そしてオナニーまでされているのかと思うと、私は妙に興奮しました。
 ただ、そんなことも最初は疲れていて、ただの就眠儀礼のようになってしまっていました。
 祖父は今でも女の裸に興味がるのか、孫の私の裸を見たいと思ったことがあるのか、そもそも、あの厳格な祖父は性に興味があったのかどうか。私はそんなことを考えるようになりました。そして、確かめてみたくなってしまったのです。