公園の奥のベンチに座ると、すぐに私は周囲に人の気配のないことを確認しました。遠くにマンションの明かりが見えますが、それ以外には明かりらしいものが見えません。すぐそばに幹線道路はありますが、盆地のような公園のために、その道路も見えません。もちろん、向こうからこちらが見えないことも確認しています。
 ここで痴漢に襲われたら、きっと私は逃げられない、そう思いならがらベンチで冷たい缶コーヒーを飲みます。驚くほど落ち着いています。缶コーヒーを少し口にしただけで、私はそれをベンチに置きました。
 そして、スカートをゆっくりと下げました。ウエストがゴムのロングスカートです。下には何もつけていません。ベンチの木の素材感がお尻から伝わってきます。少し冷たく、少し痛みのある不思議な感触です。
 その感触を楽しむように私はスカートを脱ぎました。ベンチにお尻をつけてしまえば、その後はかんたんでした。アソコを晒すまでは、かなり戸惑いがありましたが、アソコを晒してしまえば、もう、その後は戸惑いませんでした。それが当然のことのように、スカートを足から抜くことができました。
 シャツは私のお尻の半分を隠します。ヘアーは見えないかもしれませんが、超ミニと勘違いする人はいないはずです。
 鏡に写したときには、後ろからラビアまで見ることができました。少し動けば前からアソコを全て見ることだってできました。そして、ほんの少し屈むだけで、お尻の穴まで見えていました。
 私は、スカートを、持っていた空の小さな紙袋に入れると、迷わずに立ち上がりました。前の日から決めていた通りに、公園の遊歩道まで、そのままの格好で歩くつもりでした。深夜ですが、遊歩道には、人が通ることを知っています。もちろん、公園と遊歩道との間には植え込みがありますから、私の下半身は見えないはずです。でも、もし、そこを通る人が気まぐれに植え込みから公園に入ってくれば、私には、下半身の裸を隠しようがないのです。
 私が遊歩道に近づくと、そこに人影がありました。やはり遊歩道には歩く人がいたのだ、と思いました。そのまま、ベンチまでもどろうとも思いました。でも、私はその度に、これは命令で、もどったら私は見捨てられてしまうと思い込みました。そして、遊歩道に出ました。誰れもいる気配がありません。でも、通りから遊歩道に入ってくれば、下半身裸の私はすぐに見えてしまいます。遊歩道の見通しはいいのです。私は一度、植え込みにもどりました。そこにしゃがんでしまえば、たとえ遊歩道を誰れかが通っても、私を見つけることはできないはずです。
 じっとしていたのですが、人の気配はありません。震える膝をおさえながら、私は遊歩道に出ました。シャツをめくり、下半身をむき出しにして、そこを横切りました。ほんの数歩で向こうに着きます。気持ちはものすごくあせっているのですが、私はもどるとき、遊歩道の真ん中でしゃがみました。オシッコをするポーズです。そのまま、左右を見て、誰れも来ないのに安心して、公園にもどりました。
 走るようにしてベンチのところまでもどり、あわててスカートをはきました。
 一瞬で身体が冷たくなりました。緊張で汗ばんでいたのでしょう。その汗が冷えて、夏だというのに冷んやりとするのです。それでも置いてあった缶コーヒーを飲むと、少し落ち着きました。
 どうしてこんなことをせずにはいられないのでしょう。後悔と自己嫌悪のまま、家までもどりました。ところが、翌日、このブログを書いていると、もう、ドキドキしているのです。