アップが遅れて、少し前の話しになってしまいました。


 雨の中も私の散歩はつづいています。雨なので、通りには人が少なく、どの公園に行っても誰れもいません。アスファルトのどこでオシッコしたとしても目立ちません。冬のように、湯気がたつ心配もありません。ミニの下は素足です。もし、下着をとれば、そのままオシッコをすることもできます。濡れてもいいように、あえて裸足で出ていますから、本当に歩きながらオシッコできてしまうのです。そんなはしたないことをした女はいないかもしれません。そう想像しただけで、ドキドキします。
 もちろん、雨の中で下着をとるのはたいへんなことです。トイレなどに入るしかありません。迷いました。トイレに入り、そこでパンツをとってしまえば、その後は何だってできるのです。スカートはデニムですから、腰の上にまくりあげて、下半身を晒したまま歩くこともできます。少し足を広げれば、男の人ように立ちションすることだってできるのです。
 この、少し雨に濡れはじめて、肌にまとわりつく邪魔なものをとりさえすれば、私は自由になれます。そんな空想のまま、いくつかの公園を見て回りました。当然ですが、どの公園にも人はいません。
 いっそ、このまま下半身裸になってしまおうかとも思いました。この雨の中です。すれ違う人がいたとしても私の下半身を見る余裕なんかあるはずがない、そう思いました。
 どれぐらいの時間を歩いたのでしょうか。私にはひとつの計画がありました。オシッコです。いくら夏でも、雨の中を歩いていれば、いずれはオシッコがガマンできなくなるのです。公園などを見てまわっているのですから、喫茶店などには入れません。もう、十分に身体も濡れているからです。それに、喫茶店などに入るにしてはスカートが短過ぎです。
 公園のトイレは使いません。そこでオシッコするのは別の恐怖があるのです。個室の前なら平気です。でも、個室に入るのは嫌なんです。いえ、私は公園のトイレの個室には入れない、と、勝手に決めているだけかもしれません。
 ちょうど、大きな駐車場の奥にある公園に来たとき、尿意も限界になりました。その公園にもトイレはあります。でも、私はそこは使わずに、駐車場のほうにもどりました。公園には私の身を隠すところがなかったからです。
 他人の駐車場に入るというのは、それだけでドキドキします。いつもなら、ただの近道のためだって横切るところなのに、そこに足を踏み入れているだけで、かなりいけないことをしているような、そんな気分になるのです。
 車の中に人がいないのを確認して、ワンボックスカーの後ろにしゃがみました。パンツをおろす勇気がなく、そのまましゃがみました。それでも、膝が震え、バランスを失い、傘を落としてしまいました。雨は思っていた以上に冷たいものでした。あわてて立ち上がり、そこでオシッコすることは諦めました。
 でも、もう尿意は本当に限界なのです。
 歩くのが困難になってきました。そのままお漏らしというのも考えましたが、それもできませんでした。オシッコしようと力を入れても、オシッコは出ないし、無理すると尿道が痛くなるのです。
 私は公園にもどりました。それでもトイレを使うつもりはありませんでした。
 公園と駐車場の間にあるフェンスにもたれました。パンツを膝までおろし、中腰になりました。背中をフェンスにつけていなければ、かなり膝に負担のかかる格好です。でも、その格好なら、オシッコは真下に落ち、前に出た膝にあるパンツを汚すことはないと思ったのです。
 オシッコはすぐに出ました。お尻は出ていませんが、駐車場側から見れば、私がオシッコしていることは分かってしまったと思います。音は大きくありませんでした。それでも、緊張は大きく、心の中で早く終わってと叫ばずにはいられませんでした。でも、オシッコは恥ずかしいぐらい、たくさん出ました。いつまでも終わらないのです。
 ティッシュは持っていましたが、拭いている余裕なんてありませんでした。片手でパンツを上げて、その場所から離れました。パンツは不自然に上げられたらしく、腰を不快に締めつけました。
 三度、後ろを見ました。誰れかがそこにいたかもしれないと思ったからです。
 部屋にもどり、お風呂に入っても興奮は静まりませんでした。性的興奮とは少し違うような気がしました。でも、もう一度、今度はもっと大胆に、と、そんなことを思いました。オナニーはしませんでした。